In Conversation with Cafuné Women
エンパワーされた女性は、また別の女性に力を与えます。
女性たちの活躍を称え合うことは、お互いを高め合い、刺激し合うきっかけになります。この団結の精神は、共有される経験やストーリーが私たちの成長を促すコミュニティを育みます。
全4回にわたるシリーズ「In Conversation with Cafuné Women」では、世界各地で活躍するインスピレーショナルな女性たちに焦点を当て、それぞれの歩みや想いに耳を傾けます。
彼女たちの物語が、自分自身のストーリーに自信を持ち、前に進む力となりますように。
岡崎裕子さんのご紹介
日本で陶芸家として20年以上活躍している岡崎裕子さんは、白の釉薬のしっとりした風合いで、大きなトンボがモチーフの作品が有名で、多くの人気を集めています。20代の頃にイッセイ ミヤケの広報部でインスピレーションを受け、陶芸の道を決意し、笠間の陶芸家・森田榮一氏に師事し、独立への道を歩み始めました。
結婚、出産といった私生活の節目を経てなお、自身の創作活動に真摯に向き合い続けています。その姿勢は、がんを乗り越えた経験も含め、芯のある美しさを体現しています。まさにCafuné Womenの理想像と重なります。
インタビュー
大手ファッションブランドを退職し、陶芸家になるという目標を追い求めることを決意した理由は何ですか?陶芸家になったきっかけを教えてください。
陶芸家になろうとしたのはファッションの世界で資本の大きいものづくりの世界に関わらせていただき、自分にはもっとこじんまりした手仕事のものつくりが向いているのでは無いかと感じるようになりました。
暮らしに入り込むことができる物といえば、洋服と食器。どちらも生活に欠かせない物ですよね。なので器を作ろうと思いました。
陶芸家として、創作の中でどのように自信を育んでいますか?
創作の中で実は自信はあまり無いのです。自分が好きだと思う物を作っているだけです。でも出来上がった品を買ってくださる方やいいと言ってくださる方がいるので、その時は本当に幸せを感じます。
人生の中で、誰かがインスピレーションを与えたり、エンパワーメントを感じさせる女性のロールモデルとなったことはありますか?
ルーシーリーは生涯ご自身の器作りや釉薬作りを探究し続けて、器も作り続けました。ジョージアオキーフも作品や生活スタイルに憧れています。 暮らしを丁寧に、ものづくりを続けて生涯を終えた方達なので、いつまでも憧れているエンパワーメントを感じさせる女性たちです。
自身の経験を通じて、エンパワーメントの意義についてどのように感じるようになりましたか?
私が陶芸家として世に出た2007年頃は、陶芸の世界はまだまだ男性主流で私のような若手の女性陶芸家はとても珍しがられました。そのおかげで今の私がいます。女性であり母であり妻で娘でもある私が、環境や状況にとらわれずに自分の思う道を進んだことはきっと誰かのロールモデルになっていると信じています。
「CancerX」のご活躍をはじめ、社会活動において今後やりたいことはありますか?
私はすでにがんを経験して、抗がん剤治療も手術も数回経て今を生きています。病気をした後もマイナートラブルはありますが、ほとんど病気になる前と変わらぬ生活を続けることができていて、そのことが同じ病気の方を勇気つけられたらいいと思っています。ロールモデルは大事です。私自身も病気の治療中、たくさんの方に励まされました。社会活動というのは本当に小さな一歩から始まります。その一歩を地道に続けることが重要だと感じています。
彼女のユニークな道のりと独自の美学を知りたい方は、是非リールの完全版をご覧ください。